スイートプリキュア♪ 第20話 「アアアア～♪ セイレーン、最後の作戦ニャ！」感想

それでもハミィは信じ続ける。

響も奏もフェアリートーンもセイレーンの騙しを一目で見抜いているのに、ハミィだけはそうは思わない。セイレーンに改心したと言われてしまえば、誰がなんと言ってもセイレーンのことを信じ抜く。２人の関係のバックボーンは１３話で描かれているだけに、ハミィの気持ちも理解できなくはないのですが…。

セイレーンもハミィを騙しにかけたとしても気持ちが揺るがぬように、メフィストに洗脳の強化を自ら願い出ます。セイレーンとってハミィの言葉はそれだけの力を持っていることを示しているシーンでもあります。

そして、今回もセイレーンはトリオ・ザ・マイナーとまともなコミュニケーションをしていない模様。彼らには今回の作戦の概要は話さずに、音符を奪って逃走したと思わせています。結局はセイレーンのシナリオ通りに事が運んでおり、そこは彼女の能力の高さを示すものではありますが、部下の使い方は相変わらずといったところでしょうか。

ラストで全ての音符とフェアリートーンを奪われて、茫然自失の響と奏。ハミィだけはそれでもセイレーンを信じている。視聴者たる我々からすれば、現在のセイレーンの人格はメフィストに洗脳を受けた偽りのものであることを知っており、本来のセイレーンはハミィとの和解を受け入れていたことを知っており、したがってハミィの直感は全くもって正しいとしか言いようのないものであることも知っている。しかし、今回の状況では、響や奏やフェアリートーンの判断が正しかったこともまた事実。だか、それでも、ハミィが彼女たちの「正しい判断」に従ったとしたら、おそらくセイレーンが更生する機会は永久に失われてしまうことでしょう。

今回のハミィの判断で失ったモノは余りに大きいが、それでも一縷の希望は残った…。そう思わなければ、余りにやるせない展開であります。

次回、このもやもやを吹き飛ばすカタルシスを与えてくれる展開となるのでしょうか。次回登場するとされる４人目のプリキュアがその役目を負うのでしょうか。物語前半の山場が近づいてきたこともあり、今後の展開から目が離せなくなってきました。